仕事ができないと言われないために
ひきこもりから脱却し会社員になった人の多くが仕事の上で直面する悩みの一つが「報連相(ほうれんそう)」です。
報連相とは「報告」「連絡」「相談」の頭文字をとったもので、新たに社会人になった人が最初に身につけるべき基本的なビジネスマナーとして知られています。
しかし何年も会社に勤めている人であってもなかなか習慣として身につかないという人も多いようで、うまく上司と部下とで連絡をとることができずそのために仕事上のロスが生まれてしまったりということも実際かなりあります。
特に元ひきこもりという経歴がある人の場合、細かいことの伝達のためにコミュニケーションをとるというこの報連相が苦手という人も多く、それが結果的に「あいつは仕事ができない」という印象になってしまったりします。
仕事をするときにはその与えられた業務をしっかりと遂行することはもちろん大切ですが、今自分がどういった状況に置かれているかということを上司や管理役に伝えていくことを怠ってはうまく仕事の評価を上げることはできません。
それもまた仕事の一つと思い、できるだけ自分から行うことを心がけていきましょう。
なぜ報連相が苦手になってしまうのか
元ひきこもりの人が報連相を苦手としてしまう理由として、「伝えるタイミングがよくわからない」ということがあるようです。
自分の仕事で何かトラブルが発生したときにそれをすぐに報告してしまったときに「そのくらい自分で考えてやれ」というようなことを一度言われてしまうと、以後なかなか自分から伝えにくくなってしまいます。
上司も自分の仕事が忙しいのでつい「今忙しいからあとにしろ」と言ってしまいたくなる気持ちもあるのでしょうが、そこで「じゃあ報告しなくていいんだ」と思ってしまうとそこでずっと報連相ができない状況ができあがってしまいます。
またトラブルが起きたときにひどく叱責をうけたりすると、「どうせ報告してもまた怒鳴られるだけだし」と思いミスを隠そうとしてしまうこともよくあります。
報連相ができない会社というのは上司・部下どちらかが一方的に悪いというよりも社内の体制がそのようになっていることが多いので、まずどうして報連相が徹底されないのかということを自分なりに考えてみるようにしましょう。
報連相は自分のためにも必要
上司と性格的に反りが合わないのでできたら話したくないという時であっても、それでも報連相はしておくべきです。
報連相は上司のためにするものと思われがちですが、実は自分のためにもなることです。
仮にミスやトラブルが起こったときにそれを何の報告も無しに勝手に処理を進めてしまうと、のちに大きなトラブルとなってしまった場合に全責任が自分のところに降りかかってきます。
ですが一言でも報告がされていればその処理の失敗は自分だけでなく、任せた上司の責任にもなってきます。
忙しい上司に報連相をするときには口頭だけでするのではなく、メールやメモなど形として残しておくことであとから見直しができ、報連相をしたという証拠として残すことが出来ます。
自分の報連相を多忙などを理由に受けてくれない上司には、まずは口頭で伝えそのあとでメールや社内の掲示板に残しておくといった方法で確認ができるようにしておくと「言った」「言わない」と水掛け論になることを防ぐことが出来ます。