間違えると印象を悪くする敬語
日本語が世界的に見て類を見ないほど習得を難しい言語と言われている理由が「敬語」です。
敬語は尊敬語、謙譲語、丁寧語とたくさんの種類があり、場面や相手との立場、おかれているシチュエーションによって使い分けをしていかなくてはいけません。
長年ビジネスの現場にいる人であっても完全に使いこなせている例はあまりなく、長年間違った使い方を続けてしまっているということもよくあります。
間違いであってもその言い回しをする人が多くなることでむしろ普通に聞こえてしまう例もありますが、あまりにも致命的な間違いをしてしまっていると、それが相手への印象を著しく悪くしてしまうこともあります。
敬語を使うときには注意して、最低限度失礼を与えないようにしていきましょう。
やってしまいがちな失敗例
若い世代でありがちな失敗例をいくつか紹介します。
まずよく使用されているのを見るのが目上の人に対しての「ご苦労様」です。
社内で仕事をしていて外出していた上司が戻ってきた時にそれをねぎらうつもりで「ご苦労様です」と言ってしまいたくなりますが、これは大きな誤りです。
「ご苦労様」という言い方は目上の人が目下の人に言うときの使い方なので、「お疲れ様です」と言うようにしましょう。
それと細かいことですが、「よろしかったでしょうか」や「ありがとうございました」というような過去形にしてしまう言葉遣いも正しくありません。
「こちらでよろしいでしょうか?」「ありがとうございます」といった現在形で使用をするようにしましょう。
敬語のうまい人をよく見てみましょう
正しい敬語を習得する方法というのは難しく、自分で地道にマナー本を読んだり、敬語教室に通ったりしていかないと身に付けることはできません。
そうした本や教室で勉強をしても現実に直面するシチュエーションはそれぞれ違うため、ちょっとした瞬間に誤った用法をしてしまうこともあります。
普段から敬語を上手く使いこなしている人の言葉遣いを観察するとともに、年配の方から指摘をうけたら素直に聞き入れるようにしていきましょう。
敬語で何より大切なのは経験値です。